夏の視察報告 児童福祉編② 埼玉県労働者福祉協議会主催「福祉フォーラム2025 知っていますか?児童養護施設と子どもたち」~8月28日~
- サイト管理者
- 2025年9月11日
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第1部は児童養護施設「おお里」園長の横溝英明先生の講演「児童養護施設の現状と課題」を伺いました。
・児童養護施設は全国に約600あるうち埼玉県内は22施設。おお里は県内2番目に多くの定員数である116名。現在は105名入所。
・県内の児童虐待数は令和に入ってから横ばいで令和5年は17,472件(全国では22万5,509件)。通告から48時間以内に子供の安全確認をすることを全国に先駆けて行っていた埼玉方式が国で義務づけられた平成18年よりうなぎ上りに増えています。
・虐待の6割は心理的虐待、身体的虐待は2割で、通告経路は警察からが最多で約65%。
特に強調されていたのは、乳幼児期に受けた虐待がその後の人生に与える影響の大きさについてです。大人、人間への不信感は簡単に払拭できるものではありません。医師による治療、臨床心理士によるケアは長期にわたる取組みが必要になります。
目指しているのは子供たち一人一人の社会的自立であり、児童養護施設退所後のアフターケアにおいても非常に大きな役割を負っています。個別にアフターケア計画を作成し少なくとも5年間は相談にのっているそう。
とにかく頭が下がる思いで聞かせていただきました。
第2部では、乳児院、児童養護施設出身の山本昌子さんの講演を。山本さんは虐待された経験を持つ若者たちの声を集めたドキュメンタリー映画「REAL VOICE」の監督でもあり、「親が悪い、だけじゃない」という本も出版されています。また、児童養護施設出身者の成人をお祝いするボランティア団体ACHAプロジェクト代表をされています。
当事者の言葉は本当に重い。山本さんは、施設に保護されたこと自体が非常に幸運だったと語り始めます。今は一時保護施設も常に定員オーバーで、保護しきれない子供たちがたくさんいる、と。
そして、山本さん自身、施設退所後に一人暮らしを始めてから孤独にさいなまれ、絶望のどん底に追い込まれ、そこから立ち直り、生きる力を取り戻していくわけですが、施設の先生方はじめ支えてきてくれた多くの方への感謝の気持ちでストーリーが閉じられていくのは本当にすごいなあ、と心が揺さぶられるひとときでありました。
「心の傷に完治はない。子どもを傷つけない環境をつくっていって欲しい」との言葉を忘れず、私も活動してまいります。




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